[書評] フューチャリスト宣言 (梅田望夫・茂木 健一郎) を読んで

2007年05月12日





フューチャリスト宣言

首都圏の大型書店には8日から、全国の書店には9日に並びます。 [フューチャリスト宣言] 「フューチャリスト宣言」いよいよ発売です

先日は梅田望夫さんの書籍「フューチャリスト宣言」を読みました。

確かに「細部をつついて批判するのがバカバカしいような明るい本」と宣言されている様な内容です。ネットを歩いている自分としては、楽しめました。

僕の周りのネットを利用しない人で、ネットに嫌悪感を抱いている人に見てもらいたいと感じました。ウェブ進化論は、こうした人達にどうやってネットを理解してもらうかを考え抜かれた貴重な本だと感じました。今回もある意味それに近いです。

この本に関するたくさんの書評を読みましたが、梅田望夫さん、茂木 健一郎さんの影響力は本当にすごいなーと感じました。

ウェブ進化論を読んでネット界に飛び込んだり、プログラマーになったという人も多いようです。

自分はコンテンツ制作者としての目線で読みましたが、個人的に印象的だったのは、これからは企業に所属しない、提携(アフィリエイト)する。ネットでブログなどで情報を発信する事で存在価値を得る。という様な内容の部分です。

これはよくあるアフィリエイト広告を掲載して収入を得るという事ではなく、アルファブロガー的な意味を含むのかなと理解しました。

最近では日産などの大手企業がブロガーに向けたキャンペーンを行うなど、消費者参加型キャンペーンが増えてますしね。PR会社も、どのブログが読者に影響力があるのかという様な事を調査しているようです。

また企業から依頼されて商品レビューなどを書くという、直接提携も増えているようです。ただあくまでも企業と提携している事を明記して、本音で書くことが前提です。

企業もほめ言葉を書いてもらうのが目的ではなく、消費者に近い目線で体験談や感想を書いてもらいたいという願いがあるようです。

こうした流れは企業よりも消費者のクチコミを信頼する方が増えているという背景があるのかなー。ブログなどのクチコミに関してはいろいろ議論があるようですが。

ただ、明るい事ばかりではないというのも頭にあります・・。

最近ではGoogleなど検索エンジンのアルゴリズムの変化で、大手のページボリュームが豊富な、古いサイトが上位に表示される様になりました。

Googleでは新しく開設したサイトのドメインは、半年間は上位に表示しないというエイジングフィルタを採用しています。

昔から継続して運営するサイトに価値が上がっています。またYahoo!カテゴリ登録サイトも価値を上げている様に思います。

ほとんどの方が検索エンジンを利用しているとなると、検索エンジンからのアクセスが重要になります。

ただ、SEOに頼ったサイトは一見さんの集客がメインになるため、検索の順位が下がれば単純にアクセスが激減します。

さらにアフィリエイトに地殻変動 「リンク集」からコンテンツ重視へにもあるように、コンテンツの収入源である、広告(アフィリエイト)をたくさん陳列している比較サイトはペネルティが与えられ、上位に表示されなくなりました。ますますコンテンツ重視のサイト作りが重要になります。

コンテンツ運営者では、収入源としてアフィリエイト広告などを利用している方も多いと思いますが、こうした事にめげずに、きちんと原因を検証して次の行動を移せる人が成功しているようです。

この様にがんばって運営してきたサイトが、ある日突然アクセス激減というような事もあり、こうしたリスクというのが常にあります。

今後は検索エンジンだけに頼らない、リピーターに与えるサイトを作るのがポイントになりますね。いつかはこうした内容に関する記事を書いて欲しいと思いました。

梅田望夫さんのブログをいつも見ていますが、以前のエントリーで好きな事をやりながらメシを食う事をうまく結びつけるのが重要。若いうちはサバイヴしろ。という事が書かれていました。

例えばお笑い小説が好きで書き続けたい場合、好きな記事を書き続けながら、どうやって収入に結びつけるかという事がポイントになります。基本的に始めの収入源はアドセンスやアマゾン、アフィリエイト広告などになるかと思います。

継続して記事を書き続ければコンテンツもポージボリュ−ムも充実して、検索エンジンからのアクセスも期待できるようになります。またリピート読者が増えてくれば書籍化の道も考えられます。

これらのインフラが整っているため、アイデア次第では執筆活動を続ける事も可能なのかなというのは認識としてあります。ただ本気でやればの話で、趣味程度では難しいかもしれませんね。

それから本を読んだ後は、ぐだぐだ考えずブログ書こーという気になりました。

そういう意味ではブログをやっている方やネットをよく利用する方にもおすすめの本です。






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