大日本人を楽しむための9つのポイント
2007年06月03日
松本人志の初監督作品である「大日本人」を初日に見てきました。
映画を見た感想は、斬新だな〜という事でした。今までの喜劇的な映画の展開に慣れていたので、見終わった後は独特の感覚に包まれます。
テレビでやれない、松ちゃんにしかできない、今までに無い斬新さを表現した作品だと感じました。
映画などではヒーローものはよくありますが、その私生活や裏側を見せる展開は新しいと思います。
それと同時に、浜ちゃんの様につっこみ役がいないので、自分の心でつっこむという映画で、本当ならサクサク展開しそうな所をゆっくり見せていく、リアリティを追求した感じ。
アドリブな感じとか、こんなん言いそう、とかを形にしてる所がおもしろい。
僕が見た大阪の映画館はほぼ満席で、クスクス笑いもずっとあって、大笑いする場面もありました。賛否両論の作品という気がします。
もちろん僕も理解できない所が多々ありました。逆に理解できなくてもいいんじゃないかという気もするし。実際に設定の段階で見てみたいと思って映画館に足を運んだわけですしね。
ただ松ちゃんが面白いと思う事、そこに共感できないと今回の映画もわからない気がします。
本人はみんなが笑えるベタな感じにしたと言っていますが、そのベタなシーンはそれほど多くないです。基本は松ちゃんのアドリブという感じ。
見た人のブログやら感想を見ると、手厳しいという感じ。喜劇を期待していた人が多かったのでは。カンヌのフランス人の方が意外とうけてたのかな?
そこで本人の話も交えて、ここが理解できれば大日本人を見てもっと楽しめるんじゃないか?と感じたチェックポイントをまとめてみました。
■あらすじ
ひっそりと平凡に暮らす大佐藤は、6代目大日本人として防衛庁から不定期に依頼される仕事で生計を立てていた。 しかし以前とは違い、大日本人に対する世間の目は厳しく、活躍の場も次第に減っていた。 そんなある日、大佐藤の前に思わぬ強敵が現れる・・・。(goo映画 - 大日本人より)
●まずあらすじを読んで、設定の段階で面白いと思う。
●浜ちゃんの様につっこみ役がいないので、テレビの様なダウンタウンとしての笑いを期待しない、自分の心でつっこめる。
●今のテレビでやれない、松ちゃんにしかできない、今までに無い斬新さが面白いと思う。
●「頭頭」を見ておもしろいと思う。
●よくある喜劇映画の展開に飽きている。
●ヒーローものが好きで、自分の中に幼児性があり、幼稚の中に笑いのテクニックが入れば面白くなると感じる。 (本人のコメント引用)
●規制が厳しい中で、その合間を縫って、法ぎりぎりの笑いという物を、それはそれで楽しいと思う。 (本人のコメント引用)
●話しを聞いて頭で浮かべて笑う、発想の笑いが好き。
●普段から良い意味で不器用な人、物だからこそ面白いと感じている。
というか本人の話や、周りの感想をまとめただけですが、9つのポイントに当てはまった方は特に楽しめる作品だと思います。僕はぼちぼち当てはまるという感じです。
とはいえ4時ですよーだ、夢で逢えたら、ガキの使い、ごっつええ感じ、ヘイヘイヘイ、DX、寸止め海峡、頭頭、ビジュアルバム、遺書、哲学などを見てきたからこそ面白いと思える部分もあるのかもしれませんね。
それから帰ってから見た、生出演していたスマステーション3にて、松ちゃんは「ヒーローものが好き。自分の中に幼児性がある。その幼稚の中にテクニックがあれば面白くなるのでは?」と話していました。
それも面白いと思いますし、逆にベタな展開にして、ベタにいくと思わせといていかないという展開を詰め込んだ、オーソドックスに笑える喜劇映画が見たいと感じました。そういうツボにはまる映画は、あるようで無かったので見てみたい気もします。
次回作があっても「毎回こんな感じにはしない。誰も手をつけていないポルノもやってみたい。」と話していましたが、これを聞いても、やっぱりテレビでやれない、自分にしかできない、今までに無い斬新さを追いかけているのかなという気はします。
個人的には寸止め海峡の「引っ張る男」というようなコントで、その男は家に入ってきた人を次々と引っ張るんだけど、なかなかうまく引っ張れないので、次はこうやって引っ張ろうとか準備して次にのぞむみたいなシーンが好きです。
そういう設定や発想に興味があって、そういう人の準備の場面はおもしろいと思うし、そこをクローズアップした事がすごいし、こんなん自分で浮かぶか?という所に面白みを感じます。
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カンヌ国際映画祭の監督週間に正式招待された松本人志(43)の初監督作品「大日本人」(きょう公開)に出演した漫才師・海原はるか(59)に世界から「あれは一体、誰なんだ?」「あの怪優は?」という声が集まっている。
それは、予告CMの後半ほんの一瞬だけ映るのだが、川沿いのビルの屋上から大きな物体(ビルの上部!?)が川めがけて崩れ落ちるというもの。その印象的なシーンに登場するビルの中に見覚えのある赤い大きな“石”のロゴが写っているではないか。そうなにを隠そうその“石”のロゴが描かれたビルは万世橋が架かる神田川に面した秋葉原に実在する“石丸電気SOFT 2”のビルなのだ。正確にいえば、“第一石丸共同ビル株式会社”の建物ということだ。